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April 12, 2009

ラテスカービベ

関西でのお花見の季節も終わりにかかり、葉桜を楽しむ時期になった。

家の近くの川沿いの公園が桜の名所で賑わっているが、新聞によると、先週の日曜は家族連れが多かったらしい。そういえば、今年は会社の新入社員による徹夜の場所取りが少なかったような気がする。景気とお花見には関連があるのだろうか。

毎年この季節には屋台が多く店を出すが、満開を過ぎるとともに、ぼちぼち撤退の用意を始めている。日曜の朝の犬の散歩のときに荷作りをしているのを見かけたので、土曜日の営業を最後に日曜日中に北に移動してしまう店もあるらしい。

屋台も、ちょっと前は中東風の人がシシカバブを焼いていたりしたのを見たことがあつたが、今年は伝統的なものばかりだった。甘い甘い「ベビーカステラ」などは3軒くらいあり、その看板がテントの前と左右に書いてあるのだが、向かって右側は「ベビーカステラ」で、左側は「ラテスカービベ」となっている。

これは文字の右側が店の前面になるので、前から後ろへ向かって読んでくれということなのだろう。同じようなのに「めあごんり」「きやちもズーチ」などがあって、名前だけ見ていると、まるで異国の市場にまぎれこんだような気になる。もっとも異国でかな書きの看板を見るはずはないが。

中には、「つか串」「焼玉かい」などもあって、日本語として違和感がないので、さらっと読んでしまって、その後で「ん?」となる。

日本語は縦にも横にも書けるという点で世界に類を見ない表記体系をもつことで知られている。しかも、横書きは昔は右から左にも書いていた。屋名池誠氏の綿密な調査によると、看板とか掛軸、新聞の見出しのように、1行1文字の縦書きと解釈できる場合もあるが、2行以上にわたって右から左へ文字を並べた例もあるようで、縦書きの伝統の中に横書きが導入されたときにはいろいろと混乱もあったらしい。それが延々と屋台の看板に引き継がれているのだろうか。

本学には残念ながら桜の木があまりない。そのため学内でお花見をしているという話もあまり聞かないし、当然、屋台も来ない。しかし、桜の満開の時期は新学期が始まり、学生が帰ってくるころなので、キャンパスが別の形で華やかになってくれる。

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