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July 18, 2009

学長室の椅子

最近学長室の椅子が新しくなった。前の椅子は、この部屋ができたときからあるものなのか、立派な皮革張りの椅子なのだが、スプリングがへたっており、座ると際限なく沈み込んでしまう。さらに、高さ調節のネジがさびついていて、コンピュータのディスプレイとの適切な高さの確保が不可能になっていた。ディスプレイを見上げるような形になり、首が痛くなってくるので、座面の上にマットなどを敷いてみたが、どうも落ちつかなかった。

どちらかと言うと、「形から入る」方なので、仕事をする上での家具・文具などは重要だと考えている。安いものでもいいのだが、機能的なものを好む。最近の椅子が5本足なのは、体を傾けても椅子ごと倒れたりしないように安定性を増しているからだろう。今までの椅子はもちろん4本足だった。椅子ごと倒れてしまったことはないが。

新しい椅子は、高さはもちろん、座面の前後、背もたれの傾きの限度、傾けるときの反発の堅さ、肘置きの高さなど、合わせて10箇所ほども調節することができる。一通りやってみて、適切な位置を選ぶだけでも小一時間かかってしまった。

その結果は、多少の不満は残るものの、すこぶる快適である。これで仕事ができなくてはバチが当たるというものだろう。長時間座っていても疲れを感じない。もう、仕事の遅いことを椅子のせいにはできない。

あらためて言うまでもないが、「椅子」は英語では chair と言う。そして、今日の英語では、chair は、かつての chairman、少し前の chairperson を指すこともある。会長とか司会者などのことである。単語の一部に man を含む、男性優位の表現から中性化し、ついには人間の部分を抹消してしまった。椅子に座る人を椅子そのもので、つまり単に機能として呼ぶようになったのである。

日本語の「椅子」も、英語の chair と同じように、機能、すなわち一定の地位を指して使われることがある。こちらの意味での「学長の椅子」は、椅子が新しくなっても、依然として、長時間座っていると疲れる。

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