« 2010年2月28日 | トップページ | 2010年4月30日 »

March 30, 2010

左側

先週、私立大学協会の春季総会で東京に日帰りで行ってきた。

東京で気を付けなくてはいけないのは、エスカレータである。周知のように、東京と大阪・神戸では、エスカレータの乗り方が違う。一般には、「東京では左側に立ち、大阪では右側に立つ」とされる。

これは実は間違いである。正しくは、

東京では左側に立ち、大阪では左側を歩く

である。

つまり、東京も大阪も、エスカレータは基本的に左側を使うものであるという点は共通なのだが、大阪人にとって、エスカレータは「立って乗る」ものではなく、「段差付動く歩道」であり、混んでいるときには、左側だけでなく右側も歩いている人が多い。

エスカレータの左側の使い方が東西のどこで切り替わるかという点については柳田國雄の「方言周圏論」とのからみで面白い話題があるのだが、長くなるので別の機会に。

空港などにある、平面上の動く歩道上では、ほとんどの人が歩く。止まっていると普通に歩くよりかなり遅くなるからである。歩くだけでも、歩幅が大きくなったような爽快感があるが、某有名人が、動く歩道を走ると超現実的な体験になるとエッセーに書いていた。安全上は好ましいことではないのだろうが、乗り継ぎで時間がないときには、それを口実にしてやってみたい衝動に駆られるかもしれない。

上りのエスカレータの場合には、立ったままでも、その横の階段を普通に上る人よりは速いことが多い。しかし、エスカレータ上で歩けば、確実に階段を上るより速くなる。いらち(=せっかち)な大阪人としては、これを見逃すはずがない。何しろ、青信号に変わるまであと何秒と出る土地柄なのだから。

エスカレータに関しては、エレベータと合わせた総元締めとも言うべき、「日本エレベータ協会」が、歩くことは推奨しないとしている。安全上そのように設計されていないからだという。かと言って、片側立ちを推奨しているわけでもなく、片寄らないように立ってほしいということだ。左右に2人が立つか、1人の場合には真ん中に立つのが望ましいらしい。

しかし、実際には、1人だからといって、真ん中に立っていたら、まちがいなく関西では邪魔に思われる。右側に立つか、他の人と同じように左側を歩くかで悩むよりは、階段を歩いてしまう方が心身の健康にはずっとよいのは確かである。

|

« 2010年2月28日 | トップページ | 2010年4月30日 »