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January 30, 2011

新しい皮袋

いつ頃からか、背広や鞄に幅数センチの小さなポケットが付くようになっている。背広の場合、通常の大きな内ポケットが左右に付いているのに加えて、たいてい左の下にもう一つ小さめのポケットが付いている。これは、言うまでもなく、携帯電話を入れるためのポケットである。

背広には昔、幅2センチ程度のもっと小さいポケットが付いていた。深さに2種類あって、深いのは万年筆を入れるため、浅いのは判子を入れるためだった。今はどちらも身につける習慣がほとんどない。

代わって登場したのが、携帯電話入れということになる。鞄に入れておくと、マナーモードにしておいた場合、着信に気付かないことが多いし、そもそも男の場合、ハンドバッグのような手下げを常に持ち歩く習慣がない。そのため、男の服装にはポケットが必須である。

しかし、上着を着ない季節は困る。ズボンのポケットにはせいぜいハンカチと財布程度しか入れられず、携帯電話のような厚みのあるものには適さない。財布も2つ折のものでないとポケットからはみ出てしまう。

2つ折の財布は、背広を着る場合には逆に困る。内ポケットが深すぎるのだ。かなり下の方まで手を入れないと財布をとり出せない。背広のときは長い札入れを使うことにすればよいのだろうが、服装によって財布が変わると、中身の移し替えが大変である。

大金が入っているわけではないので現金の移動は瞬時にできるが、困るのはカード類の扱いである。1枚1枚別のスロットに入れていたりすると、入れ替えにひどく時間がかかる。

持ち歩くクレジットカードは極力少くしても、運転免許証に健康保険証、乗り物のICカードや、とっさの場合に渡せるように常備しておく名刺数枚など、結構いろいろなカード類が財布には入っているものである。結局、深く手をつっこまなくてはならない不便さはあるが、いつも同じ2つ折のサイフを持ち歩くことになる。

2つ折の財布はコンパクトでよいのだが、新札をもらったときには忍びない気持になる。皺一つないお札が、財布に入れたとたんに折れ目がついてしまうからだ。どうせいずれは他人の手に晒されるのだから気にしても仕方ないのだが、お札に申し訳ないような気持になる。

携帯電話も、今までは折りたたむものが多かったが、いわゆるスマートフォンは折りたためず幅が大きい。試しに iPhone を入れてみたが、入るポケットと入らないポケットがあった。今後はこのようなポケットも大きくなっていくのだろうか。「新しいぶどう酒は新しい皮袋に」ということかもしれない。

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