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September 30, 2012

土管

最近は、「土管」というものを目にすることも稀だが、『ドラえもん』の子どもたちは、いつも原っぱ(これも死語化しつつかる)にある大きな筒の周りで遊んでいる。

大分前に、大学というところは土管に似ているという話を聞いたことがある。何となしに入ってみると、もう後には戻れずに、そのまま進んで反対側から出るしかないというところが共通しているというのだ。

この「土管」のたとえは、引き返す決断を下すのが難しいということをうまくあらわしている。そもそも小さすぎて中で向きを変えることができない場合もあるし、余裕があって、向きを変えて引き返すことが可能であっても、あと少しで出口という場合には引き返すのはどうも悔しいという感情がある。

大学も、退学して「進路変更」をすることは可能である。しかし、あと少しで卒業という場合に、それを台無しにするのはもったいない気がする。そこで、仕方なしに出口まで行ってしまう。

単にもったいないからという理由で、いやいや在学を続けることは、もちろんよいことではない。引き返す決断も必要な場合もあるかもしれない。ただ、土管の出口にまでたどりつけば、明るい太陽の光を見ることができるのだということは覚えておいて損はないだろう。

ところで、今日は近畿地方が台風の暴風圏内に入った。折しもAO入試の面接があり、受験生には何とか台風が近付く前に帰宅してもらうことができた。こちらも、すぐに引きあげてもよかったのだが、すでに大分雨が強くなってきていたし、台風が通りすぎるのを待って帰るか、急いで帰るかの決断に迫られた。

たまってきた書類の整理をしたいと思っていたので、結局、しばらく様子を見ることにしたが、風雨は一向に弱まる気配がない。後悔半ばのまま、日曜日の6時閉門の時間が迫ってきて、ひやひやしたが、幸い、5時すぎには薄日が差してくるようになった。

賭けに勝ったのである。ずぶぬれで帰ることなく、また、書類の整理もすっかりできたので、一石二鳥だと思った。

ところが、帰り際、ほんの少しだけ雨が降っていたので、風の強い中、傘を開いたら、見事お釈迦になってしまった。捨てて帰るより他なかった。

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