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August 31, 2013

2つの世界

8月も終わりかけるころ、金沢と加賀に行ってきた。純然たる夏休みの休暇、と言えればよいのだが、本学の学生のゼミ活動の一環として、去年の「鹿児島カレッジ」に続く「北陸カレッジ」に部分的に参加してみたのである。

JR西日本は、西日本の大学と提携して、若い人向けの観光プランの開発に力を入れている。本学のマーケティングを専門とする研究室が一昨年に熊本県の人吉市を手がけたのを始めとして、昨年は西日本の6つの大学をまきこんで鹿児島県(本学は指宿市を担当)にターゲットを定めた。今年からの「北陸カレッジ」は、石川県を手初めに、富山、福井と拡げていく予定だが、本学は今までの「実績」を評価され、毎年中心的な役割を担うようになってきている。

一日目は今回の参加大学(神戸松蔭、立命館、金沢)合同で金沢散策、二日目は別れて、本学は加賀温泉郷に向かった。金沢では和菓子作り体験や兼六園、ひがし茶屋街探索など、比較的有名どころの観光だった。

個人的には、金沢に来るのは初めてではないので、兼六園も何度も訪れていたはずなのだが、今回ガイドさんの説明付きで、新しいことに気付かされた。

公園には多くの川が流れ、そこに橋が架っている。よく見ると、橋の両側で川の景色がかなり違う。一方が玉石を目立つように並べてあれば、もう一方では玉石より岸辺の植物に目を惹かせようとしている。当然、植えてある木も異なる。

このような人工的な川には、もちろん、設計した人の意図が表現されている。広々としているとはいえ、自然の川に比べたら小さな人工の川には、限られた環境で自然の多様性を再現することが課される。そのために橋の左右を全く違った世界として構築したのだろう。いわば、複数の世界を一つの場に同時に表現しているのである。首を右から左に向ければ、全く異なった世界があらわれるのだ。

しかし、川は同じ一本の川である。橋の両側の違いを時間に沿っての変化と考えると、一本の川が、橋をくぐり抜けることによりその姿を変えるのである。これは、人間の生涯になぞらえてみると興味深い。一人の若者が大学という「橋」をくぐり抜けたら、全くちがった人間になるということもあるだろう。

加賀に4日間滞在した学生たちは大いに楽しんだようだ。加賀という大きな「橋」をくぐり抜けて、自分が変化し成長するとともに、新しい視点で加賀のどのような多様性を発見することになるのか楽しみである。

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