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November 30, 2014

師走

明日からの12月は師走(しわす)である。この呼び方の語源には諸説があるらしい。

そもそも「師」とは誰か。今日的なよくある解釈では、12月は学校などの先生が忙しく走り回る月なのだということになる。しかし、長年、教師をやっているが、12月に走り回るということはない。2学期制の大学では、12月は後期の半ばがすぎたあたりで、年末年始の休暇が入るため、むしろ、比較的のんびりと過ごせる月である。学期末と入試の重なる1月の方が大分忙しい月ということになる。

もっとも、どんなに忙しい月でも、教師が走るということはあまりない。走ったところで、教育の向上にはつながらないからだ。それで、本来は「師」はお坊さんだという解釈があるそうだ。年末にはお寺さんにお経をあげてもらう家が多いのだろうか。

しかし問題は「師」よりも「走」の方である。「ハス」の音にこの字をあてるのにすでに無理があるが、現代語では「シハス」でなく「シワス」と発音するのでさらに無理がある。複合語の中で「走る」の語頭の音が「ワ」に変化することは普通はない。例えば、「小走り」は「コバシリ」と濁音化はするものの「コワシリ」とはならない。「シバス」ならばまだ納得するのだが。

そこで、「ハス」の部分の「走」の字は宛て字で、「馳せる」とか「果てる」から来たのではないかという説もあるようだ。しかし依然として、「最果て」が「サイワテ」にならない以上、より説得力のある説とも言い難い。もしかしたら、本来の音としては「シハス」だったのが、意味や文字とは離れて、他の語からの類推で「シワス」と変化したのかもしれない。

とにかく、12月は、大学にとっても、また、誰にとっても区切りの月である。そして、この月にキリスト教の大学にとっては、大事な行事が控えている。クリスマス関連の行事である。

今年も、11月の最終木曜日にクリスマスツリーの点灯式をおこない、一連のクリスマス行事が始まった。聖歌隊の歌で盛り上げて、近隣の小さなこどもたちを招待して、皆でカウントダウンをして、点灯スイッチを押す。その大役は学長の仕事となっている。実は、カウントダウンのやり方を毎年変えるというルールを自分に課してしまい、そちらの方が大変な仕事なのだが。今年は、六甲のキャンパスに移転して丁度33年目になるので、33から、3ずつ減らすという形にした。

2014年の終わりの日までのカウントダウンも、31となった。それまでの毎日を、「師走り」であろうと「師馳せ」であろうと、無事にこなしていきたい。ただし、「師果て」だけは御免被りたい。

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