第6回神戸松蔭こころのケア・センター ブラッシュアップ研修会
2024年3月2日(土)に「第6回神戸松蔭こころのケア・センター ブラッシュアップ研修会を開催しました。
こころのケアに携わる臨床心理士は資格を取得した後も、日々研鑽を重ね、技術の維持と向上に努めながら皆様にお会いしております。「神戸松蔭こころのケア・センター ブラッシュアップ研修会」は、そのような研鑽の機会の1つとして、本学の修了生を対象に2015年から毎年開催しておりました。
2020年からは感染症の影響で中止を余儀なくされていましたが、4年半ぶりに開催することができました。春の陽気が来たかと思ったら一転、雪が舞い散るような寒空の下での開催でした。
第6回となる今回は、山口大学大学院の安達圭一郎先生を講師としてお招きしました。安達先生は、2012年から5年にわたり本学で教鞭をとられ、本学で臨床心理士の養成にご尽力くださいました。現在は、山口大学大学院で看護師の養成や研究活動などでご活躍されています。
前半は、「対人関係療法によるこれまでの臨床経験」という演題で、安達先生がご専門とされている対人関係療法の作用機序やプロセスについて丁寧にご講演いただきました。うつ病などの症状に対人関係の難しさがどのように関連するのかについて、とても分かりやすくお話しいただき、フロアのみなさまからも活発なご意見をいただきました。先生の貴重なご経験に基づく事例もご提示いただき、たくさんのことを学ばせていただく機会になりました。
後半は、事例検討会として15期生の嶋田安里先生に事例をご提示いただきました。講演に引き続き、助言者として登壇いただいた安達先生からは、事例についてより深く理解するうえで欠かせない重要なご助言を、とてもあたたかいお言葉でお伝えいただき、発表者はもちろん、参加者にとっても深く考え、学ぶ機会となりました。フロアからの質問や感想も尽きることがなく、本学の修了生のみなさまがそれぞれ活躍する分野で経験を積まれ、成長されている様子が肌で感じられました。
研修会終了後は、参加できる方で懇親会を行いました。2019年に中止前最後に行ったのと同じ会場でした。お店のつくりや席のレイアウトは変わっていたようですが、かつてのブラッシュアップ研修会を懐かしむとともに、修了生が久しぶりの再開を喜ぶことができる場となりました。
久しぶりの開催ではありましたが、これまで以上にたくさんの方にご参加いただいた研修会になりました。変わってしまったものも多い中、修了生が集まり、再会できる機会は失われていないことを感じることができたあたたかい会でした。また、これだけたくさんの方に参加していただけたのは、今回、快く講師を引き受けてくださった安達圭一郎先生のお人柄とお力が大きかったのだと、先生にお会いして実感しました。あらためて感謝申し上げます。
今後もこのような会を続けていきたいと考えています。
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