「被災地に身を置くことから始めよう」実施報告
8月27日(月)~30日(木)、学内公募の助成金制度(松蔭GP)に採択された「被災地に身を置くことから始めよう」により、学生15名と教職員スタッフ5名が、東日本大震災被災地(仙台市、石巻市、名取市など)を訪問し、被災地見学、被災者の方々との交流、またボランティア活動を行いました。
初日は、伊丹空港を10時に出発し、仙台空港からバスで石巻市方面の被災地を視察して回りました。車窓からの案内や現地説明は、ボランティア団体オープン・ジャパンの代表の吉村誠司氏がしてくださいました。
最初に訪問した大川小学校は全校児童108人の内、74名が犠牲・行方不明となる悲劇が起きた場所であり、学校の前の慰霊碑で追悼の祈りを捧げました。
次に復興を目指して頑張っている雄勝地区の仮設店舗に参って、そこで昼食、その後、女川町に向かいました。女川町では町立病院の立つ標高16mの高台を、さらに2m上回る大津浪に襲われて、鉄筋ビルさえ横倒しになっている被害状況を視察し、犠牲者に対して追悼の祈りを捧げました。
その後、石巻市街に向かい、その途中で瓦礫の山、夥しい自動車の残骸といった津浪の爪痕を見て、そして津浪火災で全焼した門脇小学校を訪問した後、宿舎に向かいました。
2日目と3日目はレンタカーなどで、日本聖公会の被災者支援組織「いっしょに歩こう!プロジェクト」から紹介された、名取市の箱塚桜仮設住宅を訪問しました。ここには閖上(ゆりあげ)地区で被災された方々が入居されており、28日(火)午前は、集会室で西本願寺ボランティアが開いているお茶会に参加して、被災者の方々と交流の時を持ちました。
午後からは仮設に入居されている方々のお宅を訪問させて頂き、玄関や水回りの掃除ボランティア、またお話を伺うなどの活動をしました。
生々しい被災の状況、仮設住宅での生活など、現地に来て初めて見聞きすることも多くあり、学生たちにとって貴重な体験となりました。
29日(水)午前は、自治会長の大脇兵七氏より、講話形式で被災状況、仮設住宅での生活の現状、復興への希望と努力などをお聞きし、
午後からは住宅敷地内の除草作業のボランティアを行いました。
ふたたび、被災者の方々との対話の時間を頂き、色々と質問させていただきました。その後、自治会長の案内で閖上地区を視察しました。見渡す限り、建物の基礎だけが残る、何もない広がりを見て、言葉を失いました。
30日(木)最終日は学生それぞれのグループで、仙台市内、または松島海岸の観光をして、午後5時15分の仙台空港を発ち帰路に就きました。この3泊4日で得られた経験や知識を踏まえて、今後、さらに被災地支援のための一助となることをそれぞれに決意した次第です。
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