« 14日、15日は松蔭祭!! | トップページ | 坂本ゼミの模擬店(肉巻きおにぎり)が、模擬店部門2位で表彰されました! »

2015年12月 5日 (土)

海外で活躍する卒業生を紹介します

2014年度卒業生の重信楓です。
私は、卒業後の20154月から9月まで、オーストラリアのアデレードで、日本語教員の助手として活動をしていました。大学2年生の時に、日本語教育の副専攻を履修し、学んでいるうちに、日本語教員の仕事に興味をもつようになりました。
アデレードでの生活は、とても充実したものでした。平日の昼間は、小学校・中学校・高校の日本語クラスを担当させていただきました。オーストラリアでは、英語以外の言語教育が推進されており、小学校から、他国の言語や文化に関する授業がおこなわれていました。週に2回ほど、夜間に開講されている成人対象の日本語クラスに、そして、土曜日には、日本語学校(日本の子どもと同じような教育を受けるための学校)で助手として活動させていただきました。休日には、日本語クラスで仲良くなった生徒さんやホストファミリーと、いろいろなところへ遊びに行きました。
半年間の活動を通して、日本語教育のさまざまな指導方法について学ぶ事ができました。一方で、オーストラリアに暮らしている日本人の子どもたちの日本語教育に、難しい問題があると感じました。私が出会った子どもたちは、普段は英語で教育を受けていたので、土曜日の日本語学校に通っていても、日本の子どもの様に流暢に日本語を話せるわけではありませんでした。しかし、保護者の方の多くは、自分の子どもが、日本語を話せる・書ける・読める・聞けるようになってほしいと願い、家庭でも熱心に日本語を教えておられるようでした。日本語が嫌いになってしまったり、土曜日になると体調不良を訴える子どもに出会ったのですが、もしかしたら、体調不良の背景には、日本語を学ぶことについてのストレスやプレッシャーが関連しているのかも知れないなと思いました。良い日本語教育とは何なのかについて考えさせられたと同時に、心理学科で学んだことが日本語教員の仕事にも役立てられると実感した印象的な出来事でした。
日本にいると気づかないような日本の魅力についても、日本語教員の方からいろいろ教えていただきました。日本語を勉強している生徒さんからも、日本の文化や文法について質問を受けましたが、「奈良ってどういう意味?」など、それまで考えたことのないような質問にうまく答えられず、まだまだ日本について分かっていないなと気づかされました。
今後は、海外で暮らす日本人の子どもに対する日本語教育の指導方法について研究をおこなうために大学院に進学し、日本語教育についてもっと勉強したいと考えています。

1512


1512_2




|

« 14日、15日は松蔭祭!! | トップページ | 坂本ゼミの模擬店(肉巻きおにぎり)が、模擬店部門2位で表彰されました! »