「灘区と連携したまちづくりチャレンジ事業助成」成果報告会
2月7日(日)13時から15時、松蔭大学会館コミュニティルームにおいて、2015年度「灘区と連携したまちづくりチャレンジ事業助成」成果報告会がおこなわれました。本事業は、灘区と神戸松蔭女子学院大学とが連携し、灘区のまちづくりの活性化に資する活動をおこなうことを目的としています。
報告会には、灘区連合婦人会の皆さまなど30名ほどのご参加をいただきました。摩耶山の活性化、防災教育、多文化子育て、学習支援をテーマとする4つの団体の活動報告がおこなわれ、そのうち2つは心理学科の学生が中心となっておこなったものでした。
多文化子育てサークルあいれ(代表 心理学科准教授 久津木文)は、多文化子育ての不安とそれに対する認識、そして、保育園(所)や幼稚園の先生方の海外経験や教育観について、質問紙による調査結果を報告し、それらをまとめた冊子を配布しました。調査結果から、文化的なタブーを気にする外国人に対して、外国人との交流がない日本人ほど単純な言葉の翻訳があれば問題がないと考えがちであること、先生方の多くは外国人との交流が少なく、外国人の子どもに配慮をしながら接していること、また個人主義・集団主義といった個人的な価値観と教育観との関連は年代により異なり、若手やベテランに比べ中堅の人にその傾向が高いことなどが示されました。大規模な学外での調査の実施や集計は苦労も多かったようですが、きれいな図表にまとめられた分かりやすい発表でした。
絆ゼミ(代表 心理学科准教授 黒崎優美)は、学習支援と地域支援両活動の成果と課題を報告しました。塾などに通っていない中学校の生徒さんを対象に、夏休み中の自主学習室を開室し、宿題のお手伝いをしました。中学校でおこなわれた補習にもお手伝いに行かせていただき、世代間交流から多くのことを学ばせていただきました。しかし、勉強を教えること自体の難しさや、学習支援を成立させるための信頼関係の構築の重要性を改めて感じ、場所だけでなく人のつながりをどう築いていくかが課題となりました。女子大生には特に不評である“坂”を灘の個性として発信すべく製作した「灘と坂のカレンダー」は、灘区の形のクッションを実際に作成するなど手の込んだ内容となっており、現在完成間近とのことで、仕上がりが楽しみです。来年度は、異なる世代の地域の方とも共同し、灘の魅力をより広く発信したいと考えているとのことでした。
授業やサークル活動やアルバイトの合間を縫ってメンバーが協力し学外の活動をおこなうのは大変なことですが、そこから得るものも多くあることを感じさせてくれる報告会でした。
多文化子育てサークルあいれの冊子、絆ゼミの活動に興味のある方は、下記までご連絡ください。
多文化子育てサークルあいれ
代表 久津木文 ayakutsuki@shoin.ac.jp
絆ゼミ
代表 黒崎優美 kurosaki@shoin.ac.jp
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