2017年7月25日 (火)

50歳以上になっても化粧を続けますか?

本学の国際交流センターが主催する松蔭日本語日本文化研修が行われました。海外で日本語を学ぶ大学生が約2週間日本に滞在し、日本語と日本文化について学ぶプログラムです。今年はアメリカ、イギリス、インドネシア、台湾、中国から6大学の学生たちが来てくれました。

日本語の授業に加えて、茶道など日本文化の体験、ホームステイと盛りだくさんの日程で、最後にポスター発表があります。各自がテーマを決めて、本学学生にアンケートやインタビューをし、その結果を日本語のポスターにまとめて日本語で発表します。日本語パートナーの本学学生や教職員がサポートするとは言え、短い期間に準備するのでなかなか大変です。

発表会は、中国の学生の司会のもと台湾の学生の挨拶から始まるというように、司会進行も留学生たちが行います。日本語や日本文化を題材にした発表だけでなく、身近な生活を題材にした発表もありました。

写真は、日本人学生の化粧について発表した中国の学生です。50歳以上になっても化粧を続けますかという質問に、全員が「続ける」と答えたことを特に強調していました。そういった質問をすること自体意外でしたが、中国では50歳以上の人は化粧をしない方が普通だからとのことでした。

学生のアルバイトについて発表したインドネシアの女子学生は、質疑応答でインドネシアの学生のアルバイトについて聞かれて、勉強のために大学に行っているのだからアルバイトをしないと答え、聞いていた私はちょっと肩身が狭かったのですが、その後その学生が「私もアルバイトをしてみたい!」とうらやましそうに付け加えたのが印象的でした。

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2017年7月14日 (金)

本学ならではの風情

今回も、もてなしの話題です。

先日、本学の同窓会である千と勢会の総会が行われましたが、茶道部が呈茶席を設け、多くの同窓生をもてなしてくれました。写真にあるように、図書館1階のテラスを利用した野点風情の茶席です。

茶道部はオープンキャンパスなどのイベントでもこの呈茶席を設けてくれるのですが、私はこの場所でのお茶席をとても気にいっています。茶道の心得の無い素人の素朴な感想に過ぎないのですが、広々とした窓から見えるチャペルやキャンパスの緑と窓に飾られたステンドグラスが、野点のしつらえと不思議にマッチしています。

場所による制約のある中、様々な工夫が必要でしょうし準備がたいへんかと思うのですが、今後も続けてほしいものです。

この機会に、茶道部の学生の皆さんと指導にあたってくださっている本学卒業生、協力してくれている図書館職員に感謝したいと思います。

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2017年6月27日 (火)

手作りの歓迎

オープンキャンパスが始まりました。

オープンキャンパスは高校生やその保護者の皆さんにキャンパスに来てもらって大学紹介をする日です。教職員はもちろんのこと、多くの学生たちが参加してくれます。むしろ、オープニングイベントの司会進行、キャンパスツアーの案内、学内の誘導など、オープンキャンパスの運営は在学生たちが中心となって行っています。

6月のオープンキャンパスの最も大きなイベントは、ファッション・ハウジングデザイン学科によるチャペルでのファッションショーでした。神戸タータンを用いたドレスとウェディング・ドレスが披露されましたが、チャペルでのウェディング・ドレスは格別な美しさです。モデルや服の制作だけでなく、ショーの運営、照明、音楽なども学生が行いますので、当日だけでも40名近い学生が参加してくれました。

各学科の教室においても、教員による模擬授業やカリキュラムの解説があるのはもちろんですが、学生たちが学科を紹介する展示を行い、学生目線で授業や学生生活について紹介しています。

写真は、英語学科学生がチョークで描いたウェルカム・メッセージです。児童英語教育を勉強しているとのこと、実習で子どもたちに喜ばれることでしょう。

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2017年6月 5日 (月)

リーグ制覇と最優秀歌唱賞

関西学生卓球春季リーグが行われ、女子一部で本学卓球部が優勝しました。5年ぶりの関西リーグ制覇です。

昨年度は春、秋ともに2位、しかも勝点で並びながら直接対決で負けていたため優勝を逃すという悔しい結果でしたから、喜びもひとしおでしょう。

リーグで最も活躍した選手に与えられる殊勲賞も本学の吉田選手が受賞しました。寺田コーチの指導とともに部員たちの努力を称えたいと思います。

先日、キャプテンをはじめ部員の中から4名が優勝旗、トロフィーを持参して報告に来てくれ、賞状も見せてもらったのですが、その中に最優秀歌唱賞と書かれた賞状があり、一瞬我が目を疑いました。

対戦前の校歌斉唱で、もっとも元気よく歌ったチームに与えられるそうです。

ちょっと嬉しい、いや、とても嬉しい賞状です。

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2017年5月25日 (木)

ひときわ嬉しい再会

大学を訪れてくれた卒業生と会うのは、いつでも嬉しいものです。特に先日はひときわ嬉しい再会をしました。おおよそ5年ぶりに大学で再会した卒業生は、ウェディングドレス姿でした。

本学では、土日祝日など日を限っていますが、卒業生の結婚式を受け入れており、先日の再会は、本学キャンパスの礼拝堂(チャペル)での結婚式当日でした。新婦の友人の卒業生達とともに結婚を祝福し、彼女たちの近況や在学時の思い出を聞くという嬉しいひと時を過ごすことができました。

本学は単に結婚式を行う場所を提供しているのではなく、キリスト教センターのスタッフが学生とともに式を準備して運営します。本学チャペルの牧師(チャプレン)が式を行い、聖歌を歌いパイプオルガンを演奏するのも学生とスタッフです。

学生たちはいわば結婚式運営の素人ですが、だからといって結婚式がいい加減になってよいわけはありません。きちんと訓練を受けた上で、失礼が無くスムーズに式が進行するように気を配っています。

さらには、新郎新婦の意見を聞きながらそれぞれの式でその都度アレンジを加えて、一生の思い出となるよう工夫しています。今回も厳かでありながら暖かみのある、素晴らしい式でした。

学生たちはたいへんだったと思いますが、在学する大学において先輩にあたる卒業生の結婚式をサポートすることは他では得難い経験だったのではないでしょうか。

都市を題材にブログを書いてきましたが、今回からは大学での出来事を中心に書いていきたいと思います。

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2017年4月 5日 (水)

第9回 都市生活の負担

四月に入り、大学は新年度が始まりました。新入生は、どこに何があるかまだ慣れない大学キャンパスで、高校までとは異なるカリキュラム、パソコンやスマホからの履修登録など、新しい環境と溢れる情報に戸惑っている時期です。さらに、親元を離れて一人暮らしを始めた人は、日々の生活にも新しく適応していく必要がありますから、かなりの負担でしょう。

現代の生活は、料理、洗濯、掃除など家電の進化で昔よりも楽になりました。それでも、日々の生活にはかなりの負担があるように思います。それは一つには、選択肢が増えたからでしょう。例えば、今日の晩御飯に何を食べるかといったことでも、いつもは親が作ってくれたものを食べていて、たまに自分で選べるという状況なら「今日何を食べるか」は楽しみの方が大きいでしょうが、毎日自分で決めるとなれば少し面倒です。毎日料理を作るより献立を考える方が負担だという声を聞いたことがあります。着ていく服を選ぶというときも同様でしょう。制服がある方が楽、という声はよく聞きます。

昔であれば、地域ごとに季節によって何を食べるかはほぼ決まっていました。着るものに至っては、さらに選択肢はありませんでした。とても不自由ですが、ある意味楽です。それに、周りの人たちも同じようにしていたら不自由と感じることもあまりなかったでしょう。テレビCMも雑誌の広告もインターネットもない時代なら、なおさらです。現代、特に都市においては、テレビやインターネットはもちろんのこと、電車に乗っていても道を歩いていても広告が目に入ります。情報を遮断して生きるのは不可能です。多くの選択肢の中からどれにするか決めるのも大変ですが、決めた後でも、他の物を選べばよかったという思いがつきまといます。

神戸松蔭では4月から新たに食物栄養学科と都市生活学科が誕生しました。都市生活学科では、現代の都市生活に適応した消費者であるとともに、快適な都市生活を実現する商品やサービスを消費者目線、特に女性の立場で提案できる人材の養成を行います。人間の生活の歴史的変化も学んで、現代の都市生活の負担とその解決方法について考えてもらえればと思います。

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2017年2月15日 (水)

第8回 灯台下暗し

神戸と聞いてイメージするのは、港であり、海沿いに東西に広がっている市街地でしょう。本学のキャンパスから見晴らせる神戸の街もそのイメージ通りの風景です。しかし、そのような風景は面積で言えば神戸市の一部を見ているに過ぎません。六甲山地とその北側や西側の丘陵地帯の方がより広い面積を占めています。都市近郊の農地が少なからずあり、野菜や果樹など様々な農産物が作られているそうです。

私はこのブログで以前に、現代の都市生活では物やサービスがどのように作り出されているか意識せずに消費できてしまうという点は問題であり、私たちが消費しているものがどのように生産され、加工され、流通しているのか時々は意識するべきだというようなことを書きました。偉そうにそう書いておきながら、すぐ見に行けるような場所で作られている都市近郊の農作物に無関心な自分自身に今更ながら気づかされました。

昨年のことになりますが、本学の生活学科都市生活専攻(2017年度より都市生活学科)の花田ゼミチームが「KOBE ”にさんがろく”PROJECT」アイデア提案会でグランプリを受賞しました。兵庫県下の大学がいくつも参加する中で、花田ゼミは2年連続のグランプリ受賞ということになります。「KOBE ”にさんがろく”PROJECT」だけでは、どんなコンテストかほとんどわからないと思いますが、神戸市が行っている神戸産農水産物を素材にした商品の企画・提案プロジェクトです。

農業・漁業に携わる一次産業者、加工・製造を行う二次産業者、流通・販売の三次産業者とともに学生たちが商品提案を行うので、1×2×3=6と捉えて「にさんがろく」と呼ぶそうです。すなわち、学生のアイデアが、生産者の方々との協力により実際の形になった上で審査されます。グランプリに選ばれた作品と、協力していただいた生産者の方々については以下のページをご覧ください。

花田ゼミが2年連続でKOBEにさんがろくPROJECTのグランプリを獲得!

学生たちは農産物の生産から商品化までの過程を、単に知識として学ぶのではなく、商品開発という目的で現場に行ってプロの方達に教えていただくという貴重な体験をすることができました。その間私は、机上で理屈をこねてもっともらしいことを書いていただけなのですから、お恥ずかしい話です。

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2017年1月 6日 (金)

第7回 光に満ちた生活

新年おめでとうございます。

年明けは新春や迎春という言葉で祝われますが、私は子どもの頃から、これからさらに寒くなっていくにも関わらず「春」という言葉が使われることやまだ咲いてもいない梅が飾りに使われることに違和感がありました。後に、旧暦の正月が新暦の2月初旬ごろであり、これから春に向かう立春であるとともに梅の咲き始める時期であることを知ってようやく 理由がわかりました。加えて、節分の豆まきが元々大晦日の行事であったことを知って、行事の意味が理解できました。旧暦の季節感覚を一カ月以上早めて新暦にあてはめる一方で、節分などは旧暦の日程で行われているのですから、違和感があるのは当然かもしれません。

旧暦の新年がこれから暖かくなって春に向かうことを祝うのに対し、新暦の新年は本来、冬至を超えて日が徐々に長くなっていくという季節感と結びついています。キリスト教では、冬至のすぐ後のクリスマスから新年まで一連の行事ですが、冬至明けのお祝いという側面があるようです。

本学はキリスト教系の大学ですので、キリスト降誕祭であるクリスマスは重要な行事です。クリスマスシーズンには、ツリー点灯式、キャンドルサービス、クリスマス礼拝・祝会、クリスマスコンサートと行事が続きます。これらの行事では、ツリー点灯式やキャンドルサービスなど光を灯すことが行事の中で重要な役割を果たしています。これは、夜が最も長い冬至の時期において、光が希望の象徴として大きな意味を持っていたからでしょう。

今、私たちは物理的な意味で光に満ち溢れた生活を送っています。特に大都市においては、本当の意味での暗闇はもはや経験できないほどです。都市の人工的な光は、発電所から各家庭までの送電設備といった膨大はインフラによって実現されています。都市生活ではもはやあたり前となり普段はほとんど意識されることはありませんが、大規模災害の時には否応なく考えさせられます。東日本大震災の時には、電気の重要性が改めて身に沁み、どのような方法で電気を作り出すか考えざるを得ませんでした。節電も盛んに訴えられていましたし、必要なことと受け止められていました。

しかしあれから6年近くが経ち、節電という言葉はほとんど聞きません。都市は当然のように光に満ちています。もちろんそれは幸せなことですが、新年を迎えたこの時期に、ろうそく1本が貴重であり、そのわずかな光に冬至空けの希望を感じた時代に思いをはせてみることも必要でしょう。

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2016年11月30日 (水)

第6回 都市の中の非日常

11月20日に神戸市立博物館と本学の間で研究教育連携協定を締結しました。博物館の館長、副館長にはわざわざ日曜に、ちょうど大学祭当日であった本学キャンパスまで来ていただきました。今年の大学祭テーマは「結(ゆい)」であり、新しい結びつきを始める場としてふさわしいと考えたためです。

言うまでもないことですが、博物館の存在は教育の面でも重要です。大学での学びの目的の一つは、人間が作り上げてきた様々な文化について学び、世界を見る広い視野を持ち、芸術に対する感性を養うこと、すなわち教養教育ですが、教室で学ぶだけでは限界があります。例えば、12月23日から神戸市立博物館で古代ギリシャ展が始まります。ギリシャ時代については教科書や授業で必ず出てくるので、皆多少なりとも知識を持っていますが、本物のギリシャの彫刻や出土した工芸品、道具類を実際に目にして、教室の学びと結びつけることで、初めて身についた教養となっていきます。しかも、昨今の展覧会は興味を引くように展示や解説が工夫されており、とてもわかりやすいです。

しかし、私にとって博物館の魅力はそれだけではありません。

現代都市は非常に機能的で便利な場所です。だからこそ都市には、機能的という言葉からほど遠い雰囲気の場所が必要だと感じます。日頃の仕事や悩み事を忘れて日常と異なる雰囲気に身を置くことで、心が安らぎます。私は博物館や美術館に行くことが好きですが、博物館や美術館が日常とは異なる時間と空間を作り出しているからです。ですから、優れた文化遺産や美術品の展覧会が企画されているというだけでなく、立地や雰囲気が大事なように思います。そういった点で神戸市立博物館は理想に近い博物館です。博物館のある場所は、三宮からほど近いビジネスの中心地ですが、旧外国人居留地という場所柄レトロな建物が点在しており落ち着いた雰囲気です。その中でも博物館は、80年以上前の銀行を再利用した旧居留地を代表する風格ある建物で、入る前から非日常性を感じさせてくれます。

神戸市には、海に面した新都心という立地の、安藤忠雄設計の現代的な兵庫県立美術館もあります。趣の全く異なる二つの立派な施設はそれぞれに神戸の魅力をあらわしています。学生たちには、気軽に博物館・美術館を訪れて優れた展示を鑑賞するとともに、都市の中の非日常に身を置く喜びも感じてもらえればと思います。

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2016年10月31日 (月)

第5回 消費の欲求

前回、私が担当する授業で買い物をする心理について考えていると書きました。「買い物をする心理」といっても、売り場でどれを買うことに決めるのかという商品選択の心理、どれくらいの金額を支払ってよいと思うのかという価格の心理など幅広いのですが、そもそもなぜ買い物をしたいのかということから考えてもらっています。もちろん、その答えの一つは「生きていくために必要だから」でしょう。その場合は、買い物は必要なものは手に入れるための手段に過ぎないということになります。しかし、買い物自体が楽しみという場合が少なくありません。生活に必要な物を買う以外に買い物をするのはなぜかという質問を学生にすると、物欲があるから、ストレス発散のためといった答えが返ってきます。

物欲とは何でしょう?とにかく物を手に入れたいのであれば、できるだけお金のかからないものにすればよいのですが、そうとも限りません 。ストレス発散になるというのもよくいわれることですが、買い物をすればお金が減るのでむしろストレスになりそうです。物欲もストレス発散も実はほとんど何も説明していません。買い物に限らず、自分自身がなぜ「・・・したい」と思っているのか、それをすることによって本当は何が満たされるのか、はっきりと説明できないことは珍しくありません。授業では、「・・・したい」という気持ち(欲求)は心理学でどうとらえられているのか、人間はどんな欲求を持ちやすいのかを学びながら、物欲の正体は何か、買い物がなぜストレス発散になるのかを考えていきます。

物や情報があふれた現代の都市生活では、自身の欲求を客観的に見る目を持つことが、欲求に振り回されない第一歩になるのではないでしょうか。欲求とは何か、現代社会における欲求のコントロールについては、「暮らしの中のカウンセリング入門」(北大路書房)という本の、「欲求」との付き合い方、と題した一節に書きましたので読んでいただければと思います。授業の紹介といいながら本の宣伝になってしまい恐縮ですが、この本は本学心理学科開設15年を記念して企画し、心理学科編集で出版されたものです。私が書いたのは心理学の知識を暮らしに生かす部分であり、カウンセリングの解説ではありませんが、全体としてはカウンセリングについて分かりやすく学べる本になっています。

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